注意欠陥多動性障害(AD/HD)について
『注意欠陥多動性障害(AD/HD)』という障害があります。いつも目まぐるしく動き回り、心配になるほど落ち着きがない。そんな子どもが増えています。今回はこの障害について少し触れてみたいと思います。
一口に多動といってもそのタイプ、原因も様々です。
落ち着きがなく気が散りやすい以外には大した問題を抱えていない子。
周りの環境が非常に関係している子(生活が不規則・情緒が不安定になる要因がある家庭環境など)。
精神発達に多少遅れのある子(そのために実年齢より少し落ち着きがない)。
自閉症の子(特に幼児期に多動傾向がある)。
環
境を変えることで因子がなくなる事もありますが、生まれつきの発達障害や、脳障害が原因と言われる事もあります。日常生活に支障をきたしたり、周りの人達
に困惑をもたらすほどの問題を抱える場合も少なくありません。よく、大きくなると、学習障害になると言われますが、多動症=学習障害ではありません。多動
の子は、自閉症などと同じく成長がアンバランスな為このように思われがちですが、その数は半数程度です。いずれにせよ、この子達の殆どが小学校の高学年頃
には、症状は落ち着いてきます。大切なのは、その間、周りの大人がどのようにその子に接していくかという事だと思います。多動の子は多動である部分より、
その為に自分自身に自信がもてずに消極的になったり、自暴自棄になるという二次的な障害の方が、はるかに重要だからです。まずはこの子達の良いところを見
つけて誉めてあげて下さい。何か皆の役に立つ仕事を持たせ、自信を持たせるのも良いと思います。小学校低学年は、特に、多動傾向が強く精神も未熟なので、
トラブルも多いと思いますが、社会でのルールなどは気長に繰り返し繰り返し教え、あまり執拗に叱責する事などはないように心がけたいものです。
多動児は、昔からいました。そして、その後成長し、社会的に成功を収めている人達も大勢います。どの子にとっても、大切なのは、周りの大人たちがどのようにその子に接していくかではないでしょうか。
子どもの育成には、大人の影響が大きなものです。大人ひとりひとりが大きな責任を自覚していければ良いなあと感じます。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント